こんにちは。お久しぶりです。最近になってTaiko mapsetのRankedを狙いたいという人がけっこう増えてきていて、そういった人たちにはTaiko wikiを見ることを勧めていますがぶっちゃけ分かりにくかったり英語が絶望的に読めない...等々で挫折してしまう人も少なくありません。そこでより簡単に分かりやすく説明してTaikoのRanked譜面を作れる人が1人でも多くなるようにという願いを込めて書くことにしました。

◎そもそもRanked譜面とは何か?
 大まかに言えばランキング機能が付いた譜面のことです。そして正確に分類するとさらに2つのカテゴリーが定められています。
・Ranked Category...DrainTimeが5分に満たない譜面の場合、これに分類されます。この場合、最低難易度が2.0未満の譜面ともう一つの難易度を最低限作る必要があります。また、その難易度の差分は最高難易度を除いて程よくつけられている必要があります。←これがムズカシイので後ほどまた詳しく説明します。なお、StandardのmapsetにGDとして参加する場合、差分は考慮しなくて大丈夫です。
※ただし似すぎている譜面を作ってはいけません
・Approved Category...DrainTimeが5分以上になる譜面の場合、これに分類されます。この場合に限って1つだけの難易度でRank付けが許容されます。

Tips ~DrainTimeってどこで確認するの?~
キャプチャ
譜面紹介欄にある丸印をつけた部分で確認できます。

そしたら早速Ranked譜面を作りましょう!

1. メタデータを入力する
前回の記事でSourceとTagsについては現段階では気にしなくていいですと書きましたが、Rank付けをする場合は必要になります。

・Source...この欄にはどこから曲を引っ張ってきたのかを書く欄です。アニメ曲ならそのアニメのタイトルを、ゲーム曲ならそのゲームの筐体名を書き入れます。また、そのRemix曲の原曲が東方の物だった場合は東方Projectと入れる必要があります。それ以外のシチュエーションでは書かなくても大丈夫です。
・Tags...この欄にはその曲に関連するキーワードを入力します。1語毎に半角のスペースで区切ってください。ちなみに例を挙げると、その曲のアルバム名、初出以外で収録されているゲーム筐体の名前、ゲストとして参加しているアーティストの名前などです。また、GD(Guest Difficulty, ゲスト譜面)を入れている場合、その参加者の名前も入れる必要があります。なお、日本語をTagsに入力する場合、ローマ字で入力したものも必要になるので注意してください。

その他の部分については前回で説明したので割愛します。

2.譜面を作る
まずは自分が作りたい譜面を作ります。多くの人は最高難易度から作りたいと思いますので今回はそのシチュエーションで説明したいと思います。また、このシチュエーションで作った時は間引きする形で低難易度譜面も作れるので楽です。ちなみに自分はこの形式でmapsetを作っています。(GDに参加するときは1から作りますが笑)
Rank付けの譜面を作ることにおいて重要なのはどうしてこういう配置になったのかというのをきちんと説明出来ることです。なんとなくこうした、みたいな生半可なものではRank付けは出来ません。理付けとして大まかに2つのパターンがあります。
・音取り...ドラム音、ボーカル音、電子音等の音程、リズムです。基本的にはこれらから理付けをします。
・パターン...同じ部分、またはそのパターンの近辺においてパターンの重複を減らすために反転した配置を使ったり、違和感が無い程度に配置を変えて使ったりすることがあります。こういったシチュエーションでも理付けは可能です。
また絶対に破ってはいけないルールが存在します、それは1/4配置以上のパターンの先頭部分又は途中において大音符を使っていけないというものです。これ以外は基本的にルールは無いです。が、推奨されていない事柄もいくつかありますので書いておきます。それは
1/4パターンの末尾に大音符を置くこと。
ストリーム中に1/8の配置を置くこと。
ただし太鼓譜面を作るときは1/8の音を1/6で取るという作り方があるのでそれで代用することが出来ます。
スクロール速度を急激に速度を落とすこと。ガイドラインでは徐々に速度を落とすことを推奨されています。
スライダーとスピナーの末尾に1/2以上の休息が無いこと。
の4つです。これらを破ってRankedした譜面は本当に数が少ないです。いずれにしてもこれらの要素があるとかなりやりづらい譜面になるので自分も推奨しません。

Inner Oni
~基本的な設定~
HP...自由(5~7が一般的)
OD...自由(6~7が一般的)
SV...1.2~1.6 (一般的には1.4を使用しますがスクロールを若干速くしたい場合はそれ以上、遅くしたい場合はそれ以下を使っても大丈夫です)
~推奨されていないこと~
基本的に無いです。しかし、最低限のルールを守り、配置に関してもきちんと理付けが出来るものにしてください。またあまりにも難しくなってしまった場合(難易度が7を超えてしまった時とか)は別にもう一つのInner Oniを作る必要があります。なお最高難易度に限ってはカスタム名を使うことが出来ます。(例:Taikosaki, CrazySalt, Firce Force等)

Oni
~基本的な設定~
HP...自由(5が一般的)
OD...自由(5が一般的)
SV...1.4(ただしBPMが300など特別速い時は1.2を使うのがいいかもしれません)
~推奨されていないこと~
・5連打より多い1/4の配置*1(5連打より多いパターンを使うと差分を作るのが困難になります)
・1/6の配置*2
・逆手のある1/3, 1/4の配置*2
・激しいスクロール変化
~推奨されること~
・定期的な1/1の休息の確保

*1 StandardのGDとして参加する場合は考慮する必要はないです。ただし16連打以上の長いストリームは控えたほうがいいです。
*2 1/3主体の曲では用いても構いません。ただし、1/6に関しては逆手又は5連打より多いパターンをなるべく使わないこと。

曲が穏やかな場合はこれが最高難易度になることもあります。
 
Tips ~逆手配置とは?~
逆手とは1/3以上の4連打以上のパターンにおいて2連打または3連単位に分割したと考えた時にどう分割してもいつもと叩き方が異なる配置が置かれているパターンの事です。そのため処理が難しくなります。ちなみにこの定義はキー配置がkddk(太鼓スタイル)プレーヤーの人に限って適用されます。kkddプレーヤーとかkdkdプレーヤーは知らん

逆手配置の代表的なもの
dddk
kkkd
dkkd
kddk(4連打ってそもそも逆手に入れるほどの長さなのかな...?)
dkddk
kddkd
kdkkd
dkkdk
ddkddk
kkdkkd
dddkddk
kkkdkkd...等々。やればそのうちわかると思います。

Muzukashii
~基本的な設定~
HP...4~6(5が一般的)
OD...4~6(5が一般的)
SV...1.4(ただしBPMが300など特別速い時は1.2を使うのがいいかもしれません)
~推奨されていないこと~
・1/6の配置*3
・5連打より多い1/4の配置
・dとkを混ぜた1/4以上の配置(単色配置をオススメします)
・激しいスクロール変化
~推奨されること~
・1/4以上の配置を使うのは控えめに
・定期的な1/1の休息の確保
・パート毎に2/1または3/2の休息の確保
キャプチャ
(3/2の間隔)

*3 1/3主体の曲では5連打より多くならなければ用いても構いません。


曲がかなり穏やかな場合はこれが最高難易度になることもあります。

Futsuu
~基本的な設定~
HP...6~7(6が一般的)
OD...3~5(4が一般的)
SV...1.4(ただしBPMが250など速い時は1.2を使うのがいいかもしれません)
~推奨されていないこと~
・1/3以上の配置
・3連より多い1/2以上の配置
・スクロール変化
・単打のリズム難(ただし1/4まで使用可)
~推奨されること~
・定期的な2/1又は3/2の休息の確保
・パート毎に3/1または4/1の休息の確保
キャプチャ
(3/1の間隔)

Kantan
~基本的な設定~
HP...7~8(7が一般的)
OD...3~4(3が一般的)
SV...1.2(ただしBPMが遅い時は1.4、速い時は1.0を使うのがいいかもしれません。)
~推奨されていないこと~
・1/2以上の配置
・3連打より多い1/1以上の配置
スクロール変化
・単打のリズム難(ただし1/2まで使用可)
~推奨されること~
・1/1以上の配置を使うのは控えめに
・定期的な4/1の休息の確保
・パート毎に4/1以上の休息の確保

譜面を作るにあたっての基礎的な知識は以上です。次に差分のバランスについて説明します。

◎そもそも差分って...?
差分とは部分ごとに見た時のノーツ数の差です。全体のコンボを見た時は等間隔でも実際に部分ごとに見た時にある難易度がとても多くてその1つ下の難易度がとても少ない。。。みたいなことはありませんか?そうなると非常にアンバランスで難易度の偏りが出てしまう原因にもなります。それでは具体例を出してみましょう。
・いい例
キャプチャ
Oni
キャプチャ
Muzukashii

・悪い例
キャプチャ
Oni
キャプチャ
Muzukashii
下の例はあまりにもノーツ数が減ってしまっています。このような差分ではマズいです。上のような程よい差分をつけましょう。

~おまけ~
Inner Oni(または最高難易度)を作るときにおいてなかなか進まない...そんなことはありませんか?そんな時のために誰でも進むようになるマッピング方法を教えます!

①最初に基礎的なリズムを音取りしてしまう
ほとんどの音楽には何らかの基礎的なリズムが刻まれています。それは打楽器系の音です。たとえ打楽器系ではなくても何らかの音がベースになっているはずです。あれ...マッピング進まない...と思ったらまずは分かりやすいところから埋めていきましょう!
②穴埋めをしていく
その作業が終わったらボーカル音、ギター音、ベース音、バイオリン音、ピアノ音、、、と様々な音を考慮しながら穴埋めしていく形で埋めていきます。そうした時に①で埋めたところとの和音を考慮すると変更する場所が出てくるかもしれません。そういった時はよく考えて変更しましょう。ちなみに今の自分のマッピングスタイルだとベースとなる楽器の高い音の部分はほとんどそのままにしています。そして低い音の部分は他の楽器・ボーカルが勝っている場合は変えたりします。
③逆手配置の部分を見直していく(もしあったら)
一通り埋めたら次はパターンのチェックをしていきます。一般的に逆手配置はやりづらいのでそこの部分についてもう一度見直し、妥協できる場合はやりやすい方向に調整していきます。

この作業を8小節単位とかで打ち切って繰り返せば楽なはずです。(②の段階で迷うこともしばしばありますが)1からちゃんと作ろうとするよりは楽なはずです。

そして最高難易度が作り終わったら次はメニューの"ファイル"から"新しい難易度を作成する..."を選択して基本的な設定をします。そうしてOKを押すと"全てのオブジェクトを初期化し、新しく始めますか?"という警告が出てきます。ここで"いいえ"を選択すると維持されます。そこからガイドラインに沿ってノーツを間引いていけば...ほら、楽じゃないですか?1から作らなくても低難易度は作れるんですよ!(この手法はGDの場合使えませんが)

とりあえずこれでRanked mapsetの作り方の説明は終わりです!次回はRanked譜面を作るための次の手順に関わる大事な"Mod"について説明していこうと思います!それでは今日はこれにて。